放射線の物理学3

 

 

荷電粒子と物質の相互作用

荷電粒子は物質と相互作用して、物質にエネルギーを与える。荷電粒子の移動距離あたりの与えたエネルギーをLETという。

 

→物質側からすればエネルギーを与えられたことになるから、呼び方が変わって線阻止能となる。

つまり、LET=阻止能と覚えてよい。

 

→阻止能は電荷の2乗に比例(手が100本あればたくさん握手できるイメージ)、荷電粒子の運動エネルギーに反比例(早く歩く人とは握手しにくいイメージ)する。

 

 

 

w値

気体を電離するのに必要なエネルギー(厳密には違う)

約30eV(空気は34eV) 暗記

 

 

 

ε値

個体を電離するのに必要なエネルギー(同)

約3eV

   →気体の10分の1と覚える 暗記

 

 

 

ブラッグピーク

ときたら重荷電粒子を思い出す。 暗記する

 

 

 

飛び方

α線は真っ直ぐ、β線はジグザグに進む。

 

 

 

γ線と物質の相互作用(超重要)

γ線のエネルギーによって生じる現象が違う。

(低)光電効果 < コンプトン散乱 < 電子対生成(高)

 

※光電効果

γ線によって軌道電子が飛び出す。

→電子が飛び出た後の空席に外殻電子が降りてきて特性x線またはオージェ電子が生じる。暗記


※コンプトン散乱

γ線と軌道電子がぶつかる。

γ線(光子)はエネルギーの一部を軌道電子に与えて、進む方向が変わる(ぶつかって散らされるイメージ)。

→エネルギーの式は暗記。光子の進行方向がほぼ変化ないとき、散乱後のγ線のエネルギーは最大、進行方向が正反対になるとき最小(打ち返されるイメージ)。

 

※電子対生成

γ線のエネルギーが1.02MeV以上(電子2個の静止エネルギー)のとき、γ線(光子)が消滅して電子と陽電子が生成する。

電子2個の静止エネルギーは頻出なので、必ず覚える。

 

 

 

線減弱係数

β線を遮蔽すると、指数関数的に減弱する。

N=N0*exp(-μx) 暗記

このμが線減弱係数。遮蔽板の遮蔽能力を表している。

 

放射線の強度を半分にする物質の厚さを半価層という。

半価層が小さいと遮蔽能力が大きいと言える。半減期と似てる。

半価層=ln2 / μ 暗記

 

 

 

放射線

N=N0*exp(-λt) 暗記

上の遮蔽の式と同じ式。

λは、壊変定数。

壊変のしやすさと考えても良い。

 

放射能が半分になる時間を半減期という。

半減期T=ln2 / λ 暗記

上の半価層の式と同じ。上の式からわかるように、壊変定数が大きければ、半減期が小さくなる。

(壊変しやすければすぐに半分になるから当たり前である)

 

 

 

半減期 暗記

覚えるべき核種は以下の通り。

核種半減期
3H12年
60Co5年
90Sr29年
137Cs30年

 

 

 

線量

※照射線量 [C/kg]

照射した線量。

 

※吸収線量 グレイ Gy[J/kg]

物質が浴びる線量。

 

※等価線量 シーベルトSv[J/kg]

吸収線量に放射線荷重係数をかけたもの。

放射線荷重係数は、放射線の種類ごとの生物に与える影響の違いを反映した係数(α線は電荷が大きく影響が大きい、つまり放射線荷重係数が大きい)

 

※実効線量 シーベルトSv[J/kg]

等価線量に臓器荷重係数をかけたものの総和。

臓器ごとに放射線の影響が違うから、それを反映している。

  吸収線量→等価線量→実効線量

という関係が成り立っている。

この関係を包括的に問う問題が頻出である。暗記しよう

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